東大和市にある、日本一急な「37%」の急勾配標識のある坂へ行ってみた
2017/05/28 実写、2019/07/15 公開
皆さんは、東京都に、日本一急な『急勾配標識』が設置された坂が存在するのをご存じだろうか。
所在は、東京都と埼玉県の県境や多摩湖に程近い、東京都東大和市内の住宅地である。
その標識に書かれた勾配は、何と37%に達している。
坂の多い神戸市の某所にある2位の34%を抑えて、堂々と1位の座に君臨するのだから驚きだ。因みに、かの有名なR308暗峠の最大勾配も37%であるが標識は無い
37%の勾配とは、如何なるものなのか。
日本一の急勾配標識が、頑張れば自宅から自転車で行ける距離にある。
その坂が気になって仕方なくなった私は、自転車で現地へ向かった。但し、本稿では車による2回目の訪問時の写真を用いている
それでは、早速ご覧頂こう↓
お分かりいただけただろうか。
37%の坂とは、実は階段坂なのだ。従って、車の通り抜けは出来ない。神戸の34%坂も、下った先で行き止まりだ
そして、問題の『日本一の急勾配標識』は、坂の上に設置されている。
辺りは平和に見えても、標識に書かれた内容は全く平和ではない。
今度は、車で坂に進入してみた。
坂を下り、階段に近付くにつれて、勾配が徐々に増していく。
車止めで塞がれているのは、坂の終盤のほんの一部だ。しかし、当然ながらこの区間が最も急である。
37%では済まないだろうと思い、簡易的に勾配を測ってみたところ、階段区間では40%を優に超えていた気がする。そうすると、37%の根拠はどの区間なのだろうかが謎として残る
その勾配の凄さを端的に示すのが、坂の下に設置されているラバーポールだ。
その様子がこちら↓
もう、傾き方が尋常じゃない。
完全に下を向いてしまっている。
これは、日本で一番傾いているラバーポールに認定しても良さそうだ(笑) 何じゃそれ
次は、坂の上に戻って少しズーム気味に撮影した写真である。
看板には「急こう配 走行注意」とある。確かに、自転車ではフルブレーキでないと恐怖を感じる勾配だった。
…ところで、奥にカーブミラーが見えるぞ?
もう一度、坂の写真を見てみよう。
階段となっているのは坂の中央部のみで、車止めも後付けの感がある。
もしや、(個人的な見解だが、)実は、その昔にはこの坂を自動車が走っていた時代があったのではないか? 真相は定かではないが、そんな気がして仕方がない。
仮にこの坂を自動車が走っていた時代があったとして、その当時の事をご存じの方がいれば、是非ともご一報頂きたい。
【追記】
2021年4月10日に再訪して坂の勾配を計測したところ、
平均45%、最大51%の勾配がある事が判明!!
なお、自動車が入る事の出来る車止めの直前の勾配は約29%で、自動車がこの坂で標識通りの急坂を体感する事は出来ない。
28%の標識のある隣の坂が実測値37%なので、自動車で37%の勾配を体感したい猛者は隣の坂へ行くと良いだろう。
※坂下の交差点は普通に曲がろうとすると車の底を擦るので要注意
何はともあれ、37%標識より遥かに急な勾配値が出てしまったことは確かだ。
本当は37%などでは無かった、最凶の勾配を持つ東大和市の「元」車道。
— たこ@道路好団垢 (@road0724day) 2021年4月10日
細かい起伏の中で出た最大勾配はなんと27度、勾配に直すと驚異の51%(!!)
余りの急坂で車両が通れなくなったこの坂ですが、勾配50%を超える車道がかつて存在したとは…
隣の坂に"28%"の標識もありますが、本当はコチラが37%です。 https://t.co/iBAShi5cXg pic.twitter.com/YmYxpExm7r
【完結】