3灯の角型灯器は、今、神奈川ではたった2箇所のみ残るレア信号機になっていた(後編)

※(前編)の続きですので、前編を読まれていない方は先にそちらをご一読ください。

神奈川最後の角型灯器となる公算が高い光が丘歩道橋の信号機

 

歩道橋の架け替え工事により角型灯器の存続が危ぶまれる末吉橋交差点とは異なり、今後も暫くの間は元気な姿を見せてくれるであろう光が丘歩道橋(神奈川県大和市)の角型灯器。

こちらも京三製作所末吉橋の歩道橋に設置されている角型灯器と同じ物だ。

 

【追記】

光が丘の角型灯器は2020年1月、末吉橋の角型灯器は2021年12月9日に撤去され、神奈川県の公道から角型の3位灯が絶滅した。詳細は前編をご覧頂きたい。

 

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交差点を南側から望む

 

さっきから光が丘歩道橋と連呼しているのは、この交差点に交差点名が表示された地名板が一切存在しないため、交差点の本来の名称が不明だからである。

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周囲の地名(大和市深見、深見台、大和南)からは想像できない歩道橋名

まさか、無名交差点?

 

国道467号(藤沢街道)と県道40号(厚木街道)が交わる交差点には、歩道橋が何とも不思議な形で架かっている。

 

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歩道橋が、なんと対角線上に架かっている

この特殊な形状の歩道橋が原因で、信号機が交換しづらい事が、この交差点を『神奈川県で選ばれし2つの交差点』の一つへ昇華させた原因の一つであろうと推測できる。

 

2019年7月18日時点で、この交差点の角型灯器が更新される類の話は聞いていない。

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今後も暫くは残り続けるであろう角型灯器

 

即ち、この交差点が、神奈川で最後の角型灯器がある交差点として残り続ける可能性が高いのである。

 

余談だが、信号機の裏側が歩道橋本体に隠れるため、灯器の裏側に取り付けられている銘盤 当該灯器の製造メーカーや型番、製造年など灯器に関する情報が目一杯に詰め込まれた板のこと を撮影するのは困難だった。

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歩道橋の上から何とか撮影出来た1枚

銘盤には、昭和54年2月製とある。公道上の3灯角型灯器が製造された年月としては、比較的新しめの年代だ。当時の神奈川県は、全県的に角型灯器を採用する傾向にあったようだ

 

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昭和後期に設置された信号機は、令和の時代にどれだけ活躍し続けられるだろうか

 

1月の一斉更新で消滅してしまった内海橋の角型灯器

記事執筆時点で神奈川県に残る3灯の角型灯器は残り2箇所となってしまったが、実は2019年初頭においては3箇所存在していたのである。

 

神奈川で3番目に生き長らえた角型灯器は、横浜市西区内海橋』交差点に設置されていたもので、(これまた)京三製作所製。

 

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更新前日の朝に撮影。朝日に照らされ、ビルの合間に佇む姿は煌(きら)びやかだ

 

当交差点では、2019年1月23日に信号機の更新工事が行われた。

角型灯器は、午前11時台に更新された(らしい)。

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自分が訪れた時には既に角型灯器は更新済みで、同交差点内の他の灯器の更新が始まっていた

路面に置かれた本物の信号機を間近で見られるのはそうそう無い機会で、とても貴重な体験だったと思う。

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地面に置かれたピカピカの信号機

一方で、役目を終えた角型灯器は、トラックの荷台に積み込まれていた。

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約40年間、お疲れ様

この後、私は更新工事が終わるまで、内海橋交差点を見守り続けた。始終、交差点から離れずに居た訳ではないが

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超レア画像、信号機内部のユニットを遠くから撮影

内海橋交差点における信号機の更新工事は、午後5時過ぎまで続いた。

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辺りが薄暗くなる頃、ようやく工事の終わりが見えてきた

私は、更新済みの内海橋交差点の姿が信じられず、今後数週間、この交差点を訪れて写真を撮影する事は無かった。更新直前は週5のペースで通っていたにも拘わらずだ

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更新前の角型灯器(左)と、更新後の低コスト灯器(右)

右の写真の撮影は、更新工事から1か月以上後の2019/3/2に行われた。横浜の中心部に見合った、現代らしい姿だ。

 

 

当然だが、古灯器は現在は製造されていない故、数は減る一方である。神奈川県内の角型灯器も、残り5つ、4つ、3つ…、そして今は残り2つの所まで来ている。

 

その数が素数ではなくなり、やがて符号が無くなるのも、時間の問題であろう。

【完結】