舞岡リサーチパークの何処にも繋がっていない謎の2車線道路(第1回)
2017/10 実写、2019/07/27 公開
舞岡町は、横浜市戸塚区の東部に位置する細長い町である。
西に戸塚駅周辺地区、東に上永谷のニュータウンが立地しており双方がベッドタウンとして発達する中で、両地区に挟まれつつも開発の手が完全には及んでいない当地区は、横浜市の中でも豊かな自然を残す貴重な地域となっている。
地区内には幹線市道と県道22号、そして横浜市営地下鉄ブルーラインが通っているものの、主要な経由地という訳では決して無い。
特に、地下鉄の駅にも拘わらず自然に囲まれていることで有名(?)な舞岡駅周辺の主な店と言えば、JA横浜の農産物直売所と精肉店、そしていちご園が主に挙げられる程度には何も無いのである。一般的には。
だが、或る時、神奈川県東部の地図を眺めまわしていた私は、この地区に存在する1本の奇妙な道を発見してしまった。
下の地図を見て欲しい。
自然が多く残る当地区であるが、実は、地区内にある一つの工業団地のようなものが形成されていた。
その名を、舞岡リサーチパークと呼ぶ。
工業団地と言っても、横浜市立大学のサブキャンパスと1つの企業が立地しているだけの、ごく小さなものである。どちらかというと、研究施設群か
しかし、当地区は現在の様な単なる"企業の集まり"ではなく、研究施設群としてきちんと開発されようとしていたのだろうか。
太い1本の道路が団地内を横断しているのが気になる。この道路、キャンパスと私企業が1つずつしか無いこの立地には、少々ばかりオーバースペックであるかのように見える。
そして、何より、この太い道路が舞岡リサーチパークの西端で途切れているのが、最大の謎だ。
この道に、何が起きているのか。
それを確かめるべく、私は現地に向かった。
殆ど利用者のいない、妙に立派な2車線道路
2017年10月某日夕方、自転車で横浜環状南線や横浜藤沢線などの探索を終えた私は、舞岡リサーチパークの入口に立っていた。
沿線に2つの研究機関しか持たないこの道だが、その入口には信号交差点まで設けられていた。
写真の地点で振り返ると、この交差点で交差している幹線市道とは異なり、両側に歩道+植栽まで設けられた、立派な2車線道路が私の目の前に現れた。
現時点で、行き止まりの予告等は特に設置されていない様だ。
更に、行政から見放された様な道では制限速度等々の規制標識が無いのが常だが、ここでは『制限速度30km/h』+『駐車禁止』の団子が設置されていた。あくまで外見上は、至って普通なのである。
少なくとも、この先で突然途切れるような道には見えない。
正面に見える景色に対して交通量が少ないのが、多少気掛かりだといったところだろうか
しかし、改めて地図を見ると、確かにここから300mで突然途切れるように描かれているのだ。
次回、この道の運命や如何に…?
【続く】
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