国道17号 八木沢トンネル 途轍もない数の道路標識が集中している道路

本日紹介するのは、新潟県湯沢町内の国道17号、八木沢トンネル手前の短い区間だ。

 

上越国境から新潟側へ下ると、『道の駅みつまた』を過ぎた所で、一つのトンネルが現れる。このトンネルの手前が、今回の目当ての区間である。

 

特段、道路が変わっているという訳では無い。幹線道路然とした2車線道路である。

何が変わっているかと言うと、この場所は標識の並び具合が半端じゃないのだ。

 

除雪用スペースが確保された広々とした2車線道路がトンネル内で急に狭まり、更にトンネルの先には急カーブが待ち受けている。

 

どうやら、その関係で注意喚起の為の標識が大量に設置されている様だ。

 

それでは、その様子をご覧頂こう。

 

 

写真は、八木沢トンネルから道の駅側、つまり群馬側を向いて撮影している。

そこには、緩やかなカーブを描きつつ、峠へ向かって上る2車線道路の姿があった。至って平穏。後ろがトンデモナイ事になっている事を除いては…

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ここで、後ろを振り返ってみよう。

 

振り返り、トンネルの方を向くと、何やら色々と見えて来た。

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更に拡大してみたのが下の図。

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こ、この標識の数はヤバいぞ…

 

明らかに、只の山道に向けて設置される標識の数ではない。そして、情報量が極めて多い!

この先のトンネルが、只物でない事の表れなのだろう。それにしてもこの数には圧倒される。2桁枚は余裕であるに違いない(汗)

 

何と言っても、この先のトンネルは手前側の広さとは比べ物にならない程狭いのに加え、トンネル出口には急カーブも存在する極悪線形。前後の道が良い為に、ギャップが激しいのである。

 

それを示すかの如く並ぶ幾多の標識群のトップバッターは、1枚の看板だった。 

 

『路肩部凸凹注意』

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これだけでは別に驚きはしないだろう。

次に現れるのは…

 

国道17号キロポスト

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間もなく起点から200kmという地点である。標識群に入れるかどうかはアナタ次第。

ここまで、危なげ無く2枚をクリアしてきた訳だが、

 

さて、今度は少しばかり情報量が多いぞ…

1つの支柱に4枚の標識が括り付けられている。

 

1枚ずつ紹介しよう。 

 

トンネル出口急カーブあり

300m先中央分離帯あり

幅員減少

この先100m間走行注意

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③④は、フォントにその古さが滲み出ている。このトンネルの安全対策が、以前から本気で取り組まれて来た事が窺える良さがある。

⑤も背景が色褪せており、古い時代の設置か?

⑥だけ異様に新しい。100mとはトンネルの坑口までの距離だろうか…少なくとも、トンネルに対する注意喚起では無いようである。意外だ。

 

更に、

トラックがマトモにすれ違い出来ないトンネルである旨の案内

 

こちらも➀と同様、トンネル内の幅が狭い事に対する注意喚起。

幹線国道でしか見られないだろうから貴重な文言である。

 

一つのトンネルがここまで引き立てて見えるのが素晴らしい!

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更にトンネルに近付くと、これまた多くの標識が。もう、トンネルの直前と言っても良いような地点まで来ている。

だが、それにも拘わらずここから坑口までの間に10枚以上の標識が密集しているのは冷静に考えると凄い事なのだ。

 

次の支柱には、何と5枚もの標識が!ある意味、本記事のメインディッシュとも言えるだろう。5枚もあるのに各々がそれなりの情報量を持っており、一瞬で完全に理解するのはかなりハードである(笑)

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まずは、少し離れた1枚の標識から。 

 

歩行者・自転車向け迂回案内

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 地図形式の案内板!

これは、シビれる…

 

連続雨量規制

高さ規制

最大幅規制

トンネル内走行注意

この先50m間走行注意

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⑨の連続雨量規制は、既に他の標識が目白押しなのだからわざわざこの地点に標識を設置しなくても…と思わなくもない。

⑩⑪のお団子は、前後にある別のトンネルにも見かける。この道では一般的な規制だろう。

⑫の標識では、路肩部のトンネル高が低い事が図で表現されている。横須賀のR16には、右車線だけ高さ規制のあるトンネルが存在するが、それに関連した注意喚起だろうと推測できる。

⑬の標識は文字が小さく、立て続けに2枚設置されている割には存在感が薄いので、この情報過多な場面でこの標識を見るドライバーがどれだけ居るのかは正直疑問である。

 

間もなく坑口という場面になっても尚、標識群は途切れない。

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 ⑭ 40km/h規制

補助標識『ここから』

駐車禁止

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この地点で、制限速度が50km/hから40km/hに切り替わる。

この道路は60km/h規制の区間も多めなので、40km/h規制と言うとそれなりに厳しい規制となる。この様な場面では本当に40km/hで走行しないと危険な場所も数多く存在するので、注意して走行したい所。

 

40km/h規制の左側には別の標識が設置された跡が。以前は、標識数が更に多かったのだろうか。

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トンネルの坑口左側に設置されている看板はこの2枚。

ラジオ案内

異常発生時連絡先

至って普通の看板達である。多くは語るまい。

 

そして、ラストを飾るのは…

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指定方向外進行禁止(直進)

車両進入禁止

中央線を示す?矢印

 

トンネル幅が狭い為、中央線より左側を走る事を徹底させたいのだろうか。上下線の通行レーンが標識にて明示されている。

上下線を分かつのが中央線1本のみなのに、『指定方向外進行禁止』と『車両進入禁止』が用いられているのはかなり珍しいような、そんな気がする。



この記事をご覧になられた皆様、そしてこの道を通行したドライバー諸氏、お疲れ様でした。

 

以上、計21枚!

一つのトンネルの手前に立つ道路標識の数としては、間違いなくトップクラスだろう。

それぞれが違う内容であり、それぞれがこのトンネルを引き立たせていた。

それにしても、この多さは何とかならないものだろうか…(苦笑)


完結