川崎市麻生区岡上の、勾配42%「十番坂」

2020/07/02 撮影、2020/10/29 公開

川崎市麻生区岡上は、横浜市と町田市に囲まれた飛び地であり、川崎市の端っこと言っても差し支えの無い所に位置する。

 

岡上の中にも複数の地区があるが、その中でも西地区は急坂の宝庫で、町内会の地図に壱番から十番までの番号が付けられた坂が存在する。

 

いずれも地区東側の尾根へ向かう坂で、五番坂、八番坂、九番坂の後半、そして十番坂と30%を超える急坂が目白押しだ。(因みに三番坂は階段坂、四番坂は欠番である)

 

今回紹介する坂は、そんな急坂の中でも最も急(階段を除く)十番坂である。

f:id:kanamiti:20201029120410p:plain

岡上西地区の壱番坂~十番坂(四番は欠番)

十番坂の入口にやって来た。

入口は大した勾配ではない(それでも7°=12%ある)が、途中で右に折れており、坂の後半が見えないようになっている。 

f:id:kanamiti:20201029120919j:plain

 

 このカーブを曲がった先の勾配が、凄かった…。

f:id:kanamiti:20201029130323j:plain

この手の看板は多いが、ココはガチの急坂である

それではご覧頂こう。

 

どどーん!!

f:id:kanamiti:20201029122541j:plain

写真だと勾配が伝わりにくい法則

察しの良い方には、家屋のコンクリ塀と路面が交差する角度を見て、その異常な勾配を理解して頂けるかもしれない。

これが、私がこれまで目にしたあらゆる激坂の中で、最も急な坂である。

その勾配、なんと23° = 42.4%

f:id:kanamiti:20201029123319j:plain

f:id:kanamiti:20201029123945j:plain

角度計は、直線坂では最強となる数値を叩き出していた

因みに、日本一急な国道の坂として恐れられている国道308号線暗峠の最急勾配は37%と言うから、それをも上回る勾配なのである。

(カーブの内側は48%らしいが、カーブ内側の勾配は別枠でランキングすべきなのに加え、当ブログではカーブの内側で80%を超える坂を紹介済み)

 

車で登ろうとすると、こんな感じの視界に。冗談でなく車が後ろにズリ落ちたり、ひっくり返りそうな感覚になる。

f:id:kanamiti:20201029125052j:plain

青空が綺麗だ(白目) 

 

上から見下ろすと、意外な見晴らしの良さに爽快感と迫力を覚える。

 

雪の日にソリでこの坂を下ったら、正面の家に激突する事請け合いだろう。なんせその家の屋根より高いから下っていくのだから。

f:id:kanamiti:20201029125403j:plain

 

自転車で登った時の動画はこちら。(当時は46%としていましたが、ちゃんとした測定器具を使用した上で42%に訂正します)

 

なお、未だにこの坂を超える勾配の車道坂(普通車が通れる幅の坂)に関しては、ネット上にも全く情報が見当たらない。

そこで、暫定ではあるが、当ブログではこの坂を全国一急な車道坂と認定する事とする。

 

最後に、この坂を訪問する時の注意点として、

f:id:kanamiti:20201029130940j:plain

最徐行で通行する(スピードを出すと冗談抜きで危険です)

ブレーキが貧弱な自転車では下らない(冗談抜きで〇ねます)

近隣の迷惑にならないように細心の注意を払う(周辺は閑静な住宅地です)

 

これだけは最低限守るべきと思われる。

 

以上、川崎市麻生区岡上にある「十番坂」の紹介でした。

【完】