【路線的な規制速度改善提案①】座間市役所北交差点~南林間駅(市道)

【今回紹介区間

始点:神奈川県座間市 「座間市役所北」交差点

終点:神奈川県大和市 南林間駅駅前ロータリー

延長:3.9km

車線数:片側1車線(全線両側歩道付)

幹線度:地区幹線道路(★★★★☆☆)

制限速度の改正案は「特定の属性」や「路線別」に大雑把に語られる事が殆どですが、本記事では画一的な速度規制を少しでも減らす目的で、1つの路線を詳細に分割して分析し、より精密に提案しようと思います。

※今回は試験的な記事のため、次回以降は記事の趣旨やフォーマットが変わる可能性があります。

 

【スタート:始点から0.0km地点

40→50km/h(改正前→改正後)

今回紹介する区間のスタートとなる「座間市役所北」交差点直後の様子。

両側に歩道を完備した普通の2車線道路で、辺りは中心街から離れた郊外の住宅街です。

【注記】

当ブログでは、制限速度改正の目標として「改正後の規制に納得感を持たせた上で、大半(目安は85%以上)の自動車が概ね規制速度を守って走行する」ことを掲げます。

従って、現状のように規制速度を大幅に超過して走行する事は想定せず、例えば50km/h規制はあくまで50km/h近辺(45~55km/h)以内での走行が妥当であると判断した場合に提示する事とします。

多くの場合、都市部では当ブログの掲げる速度規制から0~10km/h、非都市部では10~20km/hを引き算すると、現実の速度規制の感覚に近くなると思います。

 

【始点から450m地点】

40→50km/h

住宅街を抜けると、沿道からの出入りの無い直線道路になります。

しかし距離が短いため、更なる制限速度引き上げは厳しいでしょう。

 

【始点から800m地点】

40→50km/h

橋の先では、信号交差点が2連続します。

手前の幹線道路同士の交差点のみならず、奥の小さい交差点の横道(主要区画道路相当)から出て来る車も多いです。

 

【始点から1.1km地点】

40→50km/h

信号を過ぎると、沿道の建物が減り、畑に囲まれた直線道路になります。

 

【始点から1.6km地点】

40→50km/h

更に進むと、沿道には日産の大規模な工場が立地するようになります。引き続き、沿道からの出入りは限られています。

 

【始点から1.9km地点】

40→50km/h

日産の工場を過ぎると、沿道は再び住宅街に変わる一方で、車道の幅員が広がり、自転車レーンが出現します。

 

【始点から2.3km地点】

40→40km/h

「南林間入口」交差点を過ぎると、自転車や横断歩行者、横道から出入りする車や路駐車などが増え、沿道に活気が増してきます。

 

【始点から3.0km地点】

40→40km/h

十条通り」交差点を過ぎると道幅が狭くなり、歩道も簡易的なものに変わります。

南林間駅が段々と近付き、自転車や歩行者も頻繁に見掛けるようになります。

 

【始点から3.6km地点】

40→30km/h

当路線最後となる幹線道路との交差点を過ぎると、南林間駅まではあと300m。歩行者の存在感が増し、駅前ムードが濃くなります。

 

【始点から3.7km地点】

40→30km/h

横断者が特に多い横断歩道を過ぎると道幅が広がりますが、長くは続きません。

右折先の道は一応2車線で交通需要もそれなりにありますが、歩行者や自転車、路駐車も多く、自動車の動線との交錯が起こりやすい道です。

 

【ゴール:始点から3.9km地点

40→30km/h

今回紹介する区間の終点、南林間駅前ロータリーに到着です。

線路の反対側にも同規模の道がありますが、両者を直接繋ぐ道は存在しないため、近くの踏切へ迂回する必要があります。そして、迂回する道は頻繁に渋滞しています

 

 

TwitterのTLでもたまに規制速度は引き上げるべきか否かという議論がたまに起こりますが、画一的な規制速度体系について言及している人はほぼ見掛けません。

しかし、結局は実勢速度や道路状況を基に引き上げ/維持/引き下げを柔軟に判断し、画一性を軽減するのが最適解でしょう。

ただ、結果的に、平均的には郊外を中心に引き上げ基調になると思います。自動車の性能向上に、特に郊外で規制速度が追い付いていないのが最大の要因です。

 

規制速度改良案を提案するにあたり、私が現在感じている課題は以下のようなものです。現在思いつくものを挙げたので、まだまだあると思われます

・規制速度の決定プロセスが定量化されていない点

・現状の規制速度を基にした引き上げ/引き下げで終わらせて良いのか、制限速度の抜本的な新体系を構築する必要があるのかという点

・規制速度の決定が道路管理者でなく、取締側(警察)に一任されている点

・警察側の取締プロセスが不合理な点

・国民間での合意形成の取り方 ☜これは、下記の課題に直結します

・規制速度を定義通り最高速度として運用可能(=制限速度以下で巡航するのが全ての人にとって当たり前になる)なのか、巡航速度として運用せざるを得ない(=5~10km/hオーバーまで認める)のかという点

 

これは私が現状どうにか出来るような物ではないので、私なりの解釈を交えつつ、今後も当ブログで随時規制速度改善の提案をしていきたいと思います。

もちろんそれ以外の記事も書くのでご心配なく!

(完)